さよふなら。今は微塵も君を愛して何か居無ゐよ/虹村 凌
 
ら撃ち拔ゐても足りや不なゐんです。
如何程彼を憎んで居るのか分から無ゐ譯では無ゐでせう。
僕は幾度とも無く裏切られ蔑まれ嘲笑されたのです。
さあ早くその銃を!さあ早くその銃を!さあ早くその銃を!
さあ早くその銃を!さあ早くその銃を!さあ早くその銃を!
早く寄越すのです!寄越すのです!早く寄越すのです!寄越すのです!」


(銃聲)



ふゆいさむの日に僕等は再會
其れは僕乃顏が崩れ落ちた頃だつた
狂つた情と殺意しか記憶に無ゐのですが
其乃時君乃唇にそつと觸れたのは覺ゑて居るよ

甘く炒め過ぎたポツプコオンヲ食む
僕はずつと唇を貪つて居た
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