かたいくちびる/
モーヌ。
移ろいを きしみ ながら
きしんで ゆく きみの かたい くちびるに 書きつけた
千の 蝶が 群れ 飛ぶ なかで
朗読 される 詩を
複数の 響きを 秘めている ぬぐわれた ひとつの 音へ と
とぎすまされて 均れながら 馳せて 流れる
どこまでも 蝶が 描いた 空路を 聞こえて ゆき
そのあとに 天空から 星たちの声と 聞こえて くる...
とおく 国境の 水かがみに
うつった ばらが ほほえんで いた
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