ラブレター/プル式
かの空を見ている。
僕は君の見ているものが見えないから
寂しくなって口笛を吹いてごまかすんだ。
もしも君が僕のことなんて忘れてしまったら
なんて事を考えて悲しくなってしまわないように。
そういえばこのあいだ読んでいた絵本なんて名前だっけ。
とってもシュールな女の子の話さ。
君にそれをメールで聞こうと思ったのに
どうしても送信ボタンが押せなかった僕は
少しだけ臆病に笑って泣いたんだよ。
窓から見える外の世界にそっと足を踏み出して
僕は君に話しかける。
君は僕のことを友達だと言ってくれるけど
寂しくないように手をつないで歩きたいんだ。
もしも君が僕の事をなんてくだらない事ばかりを考えて
悲しくなってしまわないように。
そういえば昨日は悲しい顔をしていたね。どうしたのさ。
とっても寂しそうな顔をしてたよ。
君に明るくなって欲しかったのに
どうしても緊張しちゃってうまく話せなかった僕を
少しだけ不思議そうに笑ったんだよ。
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