Cats/みつべえ
 
庇うように自分の体で覆い、その傷口の血をなめとるではないか。ラッタのことなど、まったく眼中にないようだ。
 があん。ラッタの全身から力が抜けた。
(ちえっ、バッカバカしいや・・・)
 ラッタは、よろよろ立ち上がると、かつての恋猫と恋敵を尻目に家路をたどりはじめた。
(何だったんだ、今日は・・・)
 頭の傷が今ごろになって、ずきずき傷んできた。


        =おわり=

 
●何だったんだ、この話は(笑)
「変な味がする話(へんなあじがするわ)」の第五話でした。









 

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