お ん な/葛西佑也
 

辺りは暗くなっていたの。
ぼくは、こうすい こうすい・・・
って なんどもいいながら、
おまわりさんに尋ねたんだよ
おちゃの おちゃの ・・・


「おちゃの においの こうすいは

どこ?」

って


そしたら、なぜだか
ちょっとして、あなたが現れて
手をつないで一緒に帰ったの
あのとき、ぼくは気が付いた 。
こうすいはあなたの臭いじゃ
ないんだ、って。




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