お ん な/
葛西佑也
辺りは暗くなっていたの。
ぼくは、こうすい こうすい・・・
って なんどもいいながら、
おまわりさんに尋ねたんだよ
おちゃの おちゃの ・・・
「おちゃの においの こうすいは
どこ?」
って
そしたら、なぜだか
ちょっとして、あなたが現れて
手をつないで一緒に帰ったの
あのとき、ぼくは気が付いた 。
こうすいはあなたの臭いじゃ
ないんだ、って。
*
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