あやしい一円玉自動はんばい機/atsuchan69
となり、いまでは大会社の社長にまでなった。
「おまえ、さびついてボロボロにになっちゃったな。ジュース、いまでも一円かい?」
「ひさしぶりだね、ゆうた。ジュース、いまでも一円だよ」
「今日はおまえをおうちに帰すためにきたんだ。トラックを一台よういした。これでおまえはおうちに帰れるんだ。よかったな」
「ありがとう、ゆうた。でもワタシはもう・・・・」
とつぜん。機械は、うごかなくなった。
「おいおい、どうした? 何か話せよ」
「・・・・」
残念なことに、機械のじゅみょうだった。やっと約束がはたせるというときになって・・・・その直前に!
機械をつくった工場にでんわすると、
「それはそれは。どうもわざわざ。もう古すぎてなおりません。あした機械の墓場にすてることにします」という。
ぼくは片目で太陽をにらんだ。まぶしい光が、子供だったころの思い出をぜんぶ焼きこがしたような気がする。
「こいつ、なんのために一円でジュース売ってたんだ! それにぼくは、偉くならなくたって、いつでも君を救えたはずなんだ・・・・」
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