あやしい一円玉自動はんばい機/atsuchan69
 
{引用=
 太陽があたまの真上で燃えていた。
 学校のかえりみち、ぼくはいつもの場所でジュースを買うためにポケットの十円玉をまさぐって立ちどまる。
 あれ? 五十円しかないじゃない! セミの声がさわがしく、「百二十円、百二十円」と鳴いているように聞こえた。
 だけど、ちょっとまてよ。
「この自動はんばい機の商品はすべて一円です」
 と、書いてあるじゃないか! いつから一円になったのだろう? て、ことは、五十円だから・・・・五十本、ジュースが買える。
 さっそく機械に十円をいれた。すると、
「はーい。いらっしゃい、ゆうたくん」
 機械が声をだして話した。
「え、どうしてぼくの
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