一瞬/
山崎 風雅
通りすがりだ
病気なんて
うしみつ時を越えたなら
銀河の部屋に招かれた
地球の百倍もある太陽
命を愛しむる光りの洪水
この心は過去に向かってない
この心は明日にもむかってない
ただこの一瞬に鮮やかに咲く花火のように
限りあるからこそ美しい散る桜のように
この一瞬に命を刻み付ける
この瞬間にぼくは
背伸びして
あくびして
睡眠薬を飲んで
眠るだけ
そう青白い
夜の雲が漂うような
夢の中に
落ちていくだけ
落ちていくだけ
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