詩なんてくそ食らえと思ってた僕が詩をかいてるわけ/山崎 風雅
 
 よくは覚えてないけれど
 おばぁちゃんに連れられて
 町のうどん屋に入って
 にしんそばをたべたのを覚えている

 初めて食べるにしんそば
 なんて美味しいものが
 この世にはあるのだろうかと
 ズルズルと食べたのは
 小学2年の頃だった

 おばぁちゃんは肺がんになり
 日赤病院に入院する
 治療の施し用がなくなってからは
 今はなき僕の実家の二階で療養する

 記憶は定かじゃないけれど
 おばぁちゃんは最後までタバコを離さなかった
 それは今の僕にも受け継がれて
 今の僕はヘビースモーカーだ
 
 闘病で胸の痛みに耐えているおばぁちゃんの姿
 僕の
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