いきものがかり/ケンタロウ
私が小学校3年の時
私は生き物係だったから
24の私は
まだ死んではいけないのだ
生き物は所詮「物」で「者」ではない
子供のおもちゃのように
いつかは捨てられる
私は誰かの「物」であり
あのときのウサギであり
私自身はどこにもいない
私は誰かの「生き物」
なのだと、ようやく気がつく
見えない小屋に入れられて
見えない空気を与えられて
見えない愛に包まれて
見えないアナタに感謝している
盲目の私は
手のある位置を知らない
足のある位置を知らない
声の出る位置を知らない
命が叫ぶ位置を知らない
私はなにも知らない
生き物だ
まだ死んではいけない
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