神様よ思いどおりにしてください/山崎 風雅
夜の静寂にポツリと咲いた
一輪の花
決して不満や愚痴をこばさず
欲ももたず
雨にも負けず
嵐にもまけず
時間の貨物列車に運ばれ
現実と夢の世界に
揺れ動く僕の心は
もう童心には戻れず
覆い被さるしがらみに
ため息とあくびと涙目に明け暮れる
時間と共に失われていく情熱
あと1歩を踏み出せず
毎日毎日
荒れ狂う波に翻弄されて
希望を見つけようともがく
ネオンが花咲く飲み屋街
街がビールで染まる
人間模様一塊になって突き進む
僕には思い出のアルバムがない
自分の不始末で全て失ってしまった
身に余る
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