夜明けに見た夢/umineko
 
段からそればっか、みたいなのはどうもなあ。

堀口大学さんか誰か、エロチックな作品とか書いてたけど、羊歯の葉かげ、みたいなフレーズがあって、あれは、おーと思うよね。羊歯ですよシダ!

太宰にもよく似たフレーズがある。胸元に/涙の流れる河がある、みたいなの。女性の身体の中でもっとも湿った場所は、とかなんとか、下卑た質問をするわけですよ主人公が。で、彼女はそんなふうに答えるんだ。桜桃、だったかな。たぶん。

自由詩でも小説でも、メタファ、あるいは暗喩にこそその真価が問われる気がする。言葉や物事への態度が。
自分の使うタームには、いつでも愛情を注いでいたいです。
男性をこん棒で比喩するような、それは文脈にもよるけど、それを性的な意味とか、そーゆーのじゃなくて、たとえば「なぞる」という動作、それ自体で十分伝わると思うからそんなふうに表現する。

出来事を解体する。言語で再構築する。そのときは、私のことばで事象を選ぶ。私のために。

あなたの夢を見たことがある。たぶん意味なんてないんだろう。

あなたが、私の中にある。
それだけで。十分。



戻る   Point(1)