ひとりのとり ?/
木立 悟
在りつづける羽
鳴りつづける羽
変わりつづける羽
空の空に重なる黄金
宙に鎖がれた魂が
風のなかで動けずにいる
鉄に鉄を打ち込む音が
雲の下に響きわたる
ただそのままのすがたでやってくる
声 粉 光
鳴らない鈴の髪かざりから
こぼれおちる熱のない火
夜にめざめ
痕にめざめ
心のうつろにたまった水へ
次々と羽が降りつづくのを見る
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