殺人現場にミッキーがいた/カンチェルスキス
。寝違えすぎて、本来顔があるべき面に後頭部があったのだ。
いつからこうなったのかもわからなかった。もしかすると昨日以前もこんな感じだったかもしれない。何か不吉なこと、自分にとってはよくないことというのは、知らない間に深く自分自身を蝕んでるものだ。今まで我々が洗ってたのは後頭部だったのかもしれない。どうりでなんかわさわさすると思っていたのだ。今まで気づかなかっただけかもしれなかった。なんて話だ。
戻す方法がわからなかったので、困った。部屋に戻る途中の月のように、どこまでも背中がついてくる。どうやって元に戻すと言うのか。なあ、梅宮辰夫、あんた、どうやってこの顔を正常な位置に戻せばいいんだよ。我
[次のページ]
戻る 編 削 Point(0)