殺人現場にミッキーがいた/カンチェルスキス
 
連鎖というやつで、最終的にはそこから抜け出すのが難しくなる。人の助けも何の助けにならないという状況は確かに存在する。挫けるにはいかなかった。負け犬なんか絶対になってやるものか。常に勝者でいたい。勝ち続けなければならない。自分という存在に誇りを持って。それは当然我々がやるべきことだった。
 頭を乾かす要領で顔をタオルで拭き終えた。日差しは急に春めいてやわらかくなっていた。それから我々は、背中を天井に向けて、もうひと眠りすることにした。

 





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