おっぱい/六崎杏介
Oh、パイナップルの果汁に溺れてイル!
此処エデンの蜃気楼の中で今、私は埋める
柔らかい砂や綿の様な微睡みに、この煤けた顔を
全ては愛に依るハイな交歓の許に、手が足が
脊髄が踊る、思想は要らぬ!ダンスを慕い、貴女と!
肢たい、貴女の腰と髪との中心にアル凍ル様な
酔いの中心、ピラミッドの傾斜よりも偉大なその胸の膨らみと
ずっとスウィートな原始の楽園の幻視に震えていたい!
Oh、パイナップルの果汁に依る酸欠!酒場の娘よ
私をツマミ出して呉れないか、家で私のイブが
私の魔女が待っている!その大きな胸が朝の
悲しい光に洗われぬ内に、私は幻覚より甘美な
現実の愛に戻ろう、恋人よ、その二つの果実にキスを!
O!パイナップルの果汁が口から溢れ出し
溺れ死ぬ前に!ハロー・スワロー・ウィカ・ウィカ!
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