きらめきを探して/山崎 風雅
 
 おやすみと言う言葉をすると
 何故かかえって目が冴えてしまう
 眠りにつく街
 その中静けさの中で
 鼓動だけが響き渡る部屋

 涙は流せば流すほど
 吟醸度が下がってしまう

 ときめく時空にトリップしたくて
 鮮やかな言葉を残して眠りたい

 街灯が消された深夜のテニスコートは
 昼間の喧騒が残っているような気がして
 しばし夢想に耽ってしまった

 ないないづくしの地上にのかかった僕は
 それでも与えられてるものの数を数えて
 ぬるま湯につかってても感謝の心を取り戻す

 僕の住む伏見はいいところ
 人の顔は穏やかで道すがりに
 天気の話しをして
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