降り来る言葉 XII/木立 悟
 
跳ねるもの 跳ねるもの
とどまることのない水紋
とどまることのないちからめがけて
降り来るもののかたちを知る


夜から夜へ 夜から朝へ
地平線が流れ着くころ
ちからのかたちはかたちのちからに
強く 弱く ふちどりを変え
小さく赤く歩みゆく手に
戻れない火に微笑みながら
かけらのかたちを抱きしめてゆく
幻と幻の間にひろがる
ほんとうの世界を抱きしめてゆく





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