うた/セイミー
 
ねむるとよりそう
あかりのようなことば
浮かびあがるからだ
しなうのは約束を守ったしるし

あのとき
コスモスの園をよこぎったのは
まっしろい服を着た
うたの体ではなかったか

ためいきの吹きだまり
ひとつ
ほおの内側につくって
やっぱりうたはそこにいる

くちびるからはなれて
寂しそうに呼吸している

いつだったか

夜店の前で腰をかがめ
水槽いっぱいに浮かんだ風船を眺めて
ふと流れでた何気ない旋律に
ぼくは歌詞をつけた

《さよならが
《いきがっているのさ
《星降る空が
《あんまり賑やかすぎるので
《君のもとに
《歌声だけを追いかけさ
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