真夏のラムネのような味の恋のお話/こめ
 
まで走り向かった

ホームには発進のベルが響き

電車はゆっくり走り出した

僕は君を見つけだし

ドアごしで泣きながら

君に伝えたかった言葉をいった

「愛してるよずっとずっとだから僕のこと忘れないで

いつか僕が白馬に乗って迎えに行くから

待っててさよならは言わない

また必ず逢おうね

大好きだよ」

そう言うと君は泣きながらうなずき

君の乗っている電車はどんどん小さくなった

そしていつしか見えなくなった

シャツはびっしょに汗まみれ

真夏の恋はこうして幕を閉じた

そうはかないラムネのような味を残して

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