ぽえむ君−風林−/ぽえむ君
ぼくは詩人
動けないことと
動かないことは
まったく別なこと
今日もまた
朝の散歩をしていると
防風林に出会いました
均等に並べられた
その杉の木は
まっすぐ
空の中に入るよう
根元の幹は
何も動かずに
その役割を幾年も果たし続ける
風が吹けば
上の方で
ぎぃ ぎぃ
というきしむ音を立てるものの
すべてを吸収してしまう
彼らは動かずとも
動いている
冷たい空気が
どこか温かい
風林の中
気持ちに言葉はいらない
明日もまた
言葉のない詩を作りたい
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