花散る里/落合朱美
 

色とりどりの花片の散り敷かれた舗道は
華やかな体面をたもちながら
苛立ちを隠しきれずに風を待つ

永遠に灰色であることはささやかな安穏
たとえ幾千もの足に踏み入られても

艶麗であることよりも
聡明であることを誇りとして



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