グレート・ノベンバー/長谷伸太
 
無いので、どんなものだかわかりません。二人は年越しそばを食べて、初日の出を見る約束をしました。今までにないニューイヤーになる。太郎君も僕もそう思いました。
太郎君はいえに着くと、改めて自分の家をながめました。太郎君の家には何も飾りがついていません。庭も荒れほうだいです。おばあちゃんが死んでからほったらかしでした。両親が忙しい太郎君はいつもおばあちゃんに遊んでもらっていました。庭で日向ぼっこするのが好きだったおばあちゃんは、庭もこぎれいに整えていました。今はだれも手入れをする人がいません。

日記 12月2日
『ピーターパンは、ティンカーベルをうめました。くしゃみをして、ふんずけたからで
 す。泣きながらうめました。そこから、そのうち木が出ました。空を飛んでいきまし
 た。うっそぴょん。』

十二月三日、ノベンバーが来てから十一日たったある日、大きな問題がおこりました。なんと、ランドセルに入らなくなってしまったのです!!

戻る   Point(2)