我が儘/太郎冠者
 
赤赤赤
・・・・
・・・・
・・・・
町が燃える
町が燃える
鉄アルミ真鋳銅スズ
冬・・・冬
刺す風 皮膚が白めく
靴底からの冷気
自然の声が聞こえるのだ
俺の柔らかい心はそれを
受けすぎたのか


 (巨大なビル群が突出し交錯する世界を掻き分けた
  エレクトリック横断主義者のアジテーションによって街頭に出現した俺たちは
  ハンバーガーを食うために30分も説明を受けなくちゃならなかったことに
  腹減った末ようやく見つけた定食屋の米がべちゃべちゃだったことに
  バカスカと足を鳴らす)



女から貰った香をたく



マッチ売りの少女た
[次のページ]
戻る   Point(1)