闇に消える小さな叫び/蛙の子
月には 兎が住んでいて 十五夜に向けて 毎日お餅を搗いている。
北極には サンタクロースが居て クリスマスに向けて 世界中の子ども達皆の
プレゼントを 毎日用意している。
ふと、目に付いた絵本に書いてあった言葉。
「所詮戯言。」
心にふと浮かんだ私の思い。
いつから こんなに夢のない人間になったのか。
夢は夢でしかないと諭され 現実を見つめることが利口と知り
自分の幸せの為に 嘘を吐く事を覚え 卑怯な行いをし 人を傷つけてきた。
そうまでして掴んだ幸せは
心から手に入れたかったものだろうか。
夜の暗闇に 月の明るさを求めるが 私の目には見えない。
誰も助けてくれない。
私は 一人ぼっち。
昔 私は何を夢見ていたのだろう。
もう 思い出すことすら 出来ない。
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