Luciferised One ?/
木立 悟
ゆるしはなく
叫びは消え
川に照らされ
独りになる
雨は去り
夜になり
小声は咲く
とどめの白
とどかぬ花
水と葉の音
遠去かる光から生まれ
近づく羽
あるはずのないものがなくなり
歴(つら)なりが握りあう手をゆるめても
内と外の白銀(しろがね)の領(くに)は
見えない狼に自身を与えながら
抜け落ちたいとなみをつづけてゆく
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