ぽえむ君−雨露−/ぽえむ君
ぼくは詩人
悲しみや辛さは
楽しさとうれしさへのはじまり
今日もまた
雨の中
朝の散歩をしていると
歌人に出会いました
雨が降ってしまうと
ぼくたちの散歩道は
ところどころに水溜り
ときには草の中を歩かなければ
進むことも
戻ることさえも難しい
何も楽しいことがないのかと
がっかりしていると
歌人が言葉遊びをしてくれました
うろうろと雨露(うろ)にうろたえ迂路の中
うろ覚えし道のうろうろ眼(まなこ)
楽しむ心は
まっすぐでした
気持ちに言葉はいらない
明日もまた
言葉のない詩を作りたい
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