第二実験室/
なるせ
優性だろうと劣勢だろうと
失敗作はぼくだ
山積みの武器を目にしたとき
一羽のアゲハが教えた秘密「もう花は咲かない」
蜃気楼のように揺れるのなら
いっそ殺してしまえと
きこえた
きが、しただけ
誰も一人ではない平等
例え傍にいるのが悪魔だとしても
溶鉱炉の中悲鳴をあげるぼくの内臓を
誰が拾い上げて食らいつくのか
どす黒い粘膜
失敗作はぼくだ
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