終末のラッパ/山崎 風雅
 
 境界線が張り巡らされた世界
 行き場を失ったやり切れない気持ちは
 どこに行けばいいのだろう

 どういう結末がまっているのか
 誰も知らずに塊になって行進する
 過ちも間違いも悪意も誠実も
 正直さも素直さも善意も
 よく消化されることなく
 目覚ましは街の至るところで
 狂い鳴く

 やがて
 終末のラッパが鳴り響いて
 全ての人は本当の意味で
 目を覚ます

 カラスのいる風景

 風を纏い
 花を愛で
 担いだ苦しみの荷物は
 あなたから消え去る

 きれいに生きていたい
 華麗に生きていたい

 
 オアシスの花を求めて
 この不毛の砂漠を渡り
 生きることを諦めたりはしないよ





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