BELTZA(ベルツァ)/水在らあらあ
仕事のない月曜日
事務所に向かうお前の後を
朝
潮風がしみ
猫舌でいつも遅くなるおまえは
長い足ですいすい歩くから
まだ半分ねているおれは
かるく小走りだ
お前の少し後ろを
朝
潮風がしみ
お前は何度も振り返るのだ
うれしそうに
歩を弛めずに
ほらほらBELTZA
早く来なさい
そんなふうに人を犬呼ばわりしちゃあ
お昼ごはんは無しだぜ
せっかく早く起きて
新鮮ないわしでも買って
俺たちの小さな家を
お前の好きな
玉葱とにんにくを炒めるいい匂いで満たして
待っていてやろうと思ったのに
しかもベルツァって黒じゃないか
クロなんて犬だった
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