平準化する世界に対抗するために ??池袋ぽえむぱろうる閉店に寄せて/岡部淳太郎
 
 詩のことについて考える。自分が詩を書いているということについて、その意味を考える。詩を書くことに意味はあるのか? あるといえば、ある。ないといえば、ない。はっきり言えばよくわからない。だが、自分が詩が好きであるということはわかる。その、「好き」という思いを足がかりにして、いろいろと考えてみたい。
 二〇〇六年四月三十日、池袋にある詩の本の店「ぽえむぱろうる」が閉店した。当日、僕は友人と待ち合わせて行ってみた。ぱろうるの最後を見届けてやろうと思った。店内の棚は既にがらがらで、全品半額になっていた。段ボールに入れられた本は五〇〇円や二〇〇円で売っていた。もう明らかに閉店間際の在庫一掃セールである。
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