ポエム兄弟/モリマサ公
そのときあたしたちはデニーズにいて
いっとくけど詩には結構本気のほうだとおもってた
「智恵子抄をよめばなにもかもわかるのかもしれない」
とおにいちゃんがいいはじめた
最近好きな女子にカムアウトしたら
「ポエム?ポエムってあのポエム?」
とドン引きされて
本気になったのだ
「とにかくもっとたくさん詩読んだほうがいいみたいだぜ」
といい
さらにこう続けた
「あとは谷川俊太郎とビールを飲めばなにかわかるのかもしれない」
「ふーん」
弟がパフェをたべながら小学生な顔をして話を聞いている
子供らし
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