長い告白/Rin K
るく言うことはもっとできない。がらんとした夜の海に放り出されたようで、子供のとき以来初めて、声を出して泣いてしまった。
それから何ヶ月かが過ぎた。僕たちは今も、以前と変わらず「いい友達」ですごしている。でもやっぱり以前とは違って、僕は彼女にあまり障害を意識させないようにという気を遣っている。ちょっと楽しみながら。もうすぐ僕は、
「ねえ、僕のこと好きなら、告白してよ。そうしてくれたら・・・カナリうれしいかも。だって脈ありな気がするもん。」
と言ってみるつもりだ。いい友達関係にはそろそろうんざりしてきた。僕は彼女が好きだ。自分から告白するのが恥かしくて、僕が何気なく口にした言葉が、彼女の「いいよ。」という短い告白を引き出せると確かに思っている。彼女はきっと、ゲラゲラ笑い出すだろう。そしてきっと僕の背中をたたきだすに違いない。
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