茉莉咲く/きりえしふみ
 
花のあるところに 埋まってください
日向の多いところで 眠ってください
淋しくないように 小鳥が好む土地で
粟の穂が 棚引いているような地で
魂だけは 健やかに 休んでいてください

出来るなら 昼が長い地で
出来ないなら せめて
星たちが たくさんお喋りを交わす
その下で
ふたたび 巡り合う その日まで
どうか 君よ 休らっていてください

いとしいややよ
その願いのすべてが叶っても
暫し わたしは雨雲になって
大地を湿らすことでしょう
大空を知らない君が
あらぶる風を知らない君が
幼いままに 地中へと
飛び立ってしまった
今 暫しの間

ややよ 君
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