咲いて欲しいのはワタ野原じゃない/あみ
決行の日
せんたくを間違えないようにする
柔軟材は嫌いだ
添加されたことばを充分にすすげない
その使用法が嫌いだ
もうあらわれないのかな、ヒーロー
始発が動き出す音を聞いて
世界が目を覚ましたんだと気付く
焦って
それでもうじうじと眠る準備を後回しにしていく
地中深く
かまどで煮込まれたヒーローは未だ現れない
強制始動で迎える朝は
やたらとハイで逃げ切れる時もあれば
夜の澱を体に溜め込んで
ずるずる影を引きずったまま一日を終えることもある
平気だよ って笑うことに長けた眠ったままのヒーロー二十歳の夜
エントランスは開
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