銀河の海/ベンジャミン
 
夜はどんなに暗くても
わずかな光を失うことはなく

たとえば混沌を鎮めるために喜怒哀楽があるように
生き物もそうでないものも
みなわずかな明るさを忘れない


銀河に浮かぶ星々は
途方もなく大きな輪を描き
やがて滅ぶまで輝き続ける
その
海の底のような暗闇
あれはきっと深い悲しみなのです

ひとり
私はそんな夢のような記憶に
どうしても耐えられないので
もしも
あれがああで
これがこうならと
やはり夢のようなことを考えて止みません


ふと
私は海と空の境界で
手足を広げながら浮かんでいることに気づきます

あるいはうずくまったままの格好で
沈んでゆくことに身を委ねながら
そこに
もしかしたら安楽
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