深夜の公園/山崎 風雅
 
 まだ少しひんやりす深夜の公園に吸い込まれるように出向いた
 暗く街灯のともらぬ疏水沿いを誰にも会わずに眠れないので来てしまった

 疏水の流れる様を見て流れるスピードに合わせて歩いてきた 
 向こう岸には若者がバーべキューをして青春を謳歌している

 ほっとする

 コンクリートの裂け目から雑草が顔を覗かしている
 都会の空では星は遠慮しがちにたった一つ瞬いた星を見つけた
 その星は孤独に瞬いている

 点滅する希望 眠れぬ夜には星を拝む
 安らかに僕達を見守る星 僕達は昼と夜の間を揺れ動く

 間違いなく太陽は訪れる
 一人相撲をとる僕でもその定めを信じられるか
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