熱−Revision/シャーロット
 

 咳き込んでしまうくらい
 まっとう瑞々しい
 それは
 あのころと
 何も変わってないはずだ
 ただ街を見下ろす
 ような儚さが
 独立した夜のむねの
 幾つもの
 胎動だけを
 置いてけぼりに

 氷の刃が
 刺さったような
 目覚めの重たさ
 何に目覚めているのか
 その重たさを知れる日は
 もう近いかもしれない

 脈拍の中で
 産まれた私たちは
 今大切な何かを
 授かろうとしている

 それは私たちが
 永遠のはんぶんの時間の中で
 切れ端のように
 泣き出してしまいそうな
 大切な何か
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