マジっすか?/山崎 風雅
もうちょっと
眠らせて
楽しい夢の余韻を味わっていたいの
彼女はそう言って静かに瞳を閉じ
しばらくして頭から布団をかぶった
鏡のない部屋にぷつりと残された僕は
今日が今日であることを
自分が自分であることを
確めるため
ペンをとった
ふわふわ浮いてる休日の朝
時計の針は確実にもくもくと
回りつづけ
秒針の音がだんだん大きくなる
返ってこないメールの返事
千里眼を持たない僕は
今
この星に一人
言葉探しをしている途中
マジっすか?
マジっすよ!
カランと鳴るように
今日を何かの記念日にしよう
それがいい
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