愛するこころを忘れずに/恋月 ぴの
 
印を仰ぐのは
  あなたのためなんかじゃない


白地に赤く
溢るる思いは永久に八千代と申します
それならば 何をいまさら
どうして今頃
あなたから「俺を愛せ!」といわれても
とまどうばかりの わたしがいます


散るを厭う世にも人にも先駆けて
      散るこそ花と吹く小夜嵐

あのひとのおうたです
散るこそ花となったのですね
11月25日あのひとは鮮やかに散りました


愛するこころを忘れずに
わたしは生きて 今ここにいます

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