星 ?/
木立 悟
光がはじまりの場所へと帰ってゆく
夜が組み上がるその前に
夜が夜を追う
本当の夜の道を
雲の白だけが照らす
新しい天使 旧い天使
離れない手と羽
離れない歌と歌
見つめている
海の一点を
見つめている
夜の火をめぐるひとつの星
石のなかの緑のねむり
月に消えかけた星が
帰路の無いものの歩みを照らす
光をつくる二人の子が
互いの目を見つめあう
月を灯して鳥はねむる
悲しげな声が現われては去る
夜の花 器の星
手のひらに 腕に
咲き乱れる
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