異形の詩歴書 高校編その1/佐々宝砂
本ばかり読んでいて勉強というものをまるでしなかったので、学校の成績は芳しくなかった。テストの成績は悪くなく、進学校にも行けないことはない、と言われたのだけれど、いかにせん、遅刻と欠席の回数が多すぎ、内申書の点数が悪すぎた。そこで私はワンランク下の女子高を受験することに決め、勉強は投げた。本当に何もやらなかった。しかし運がよかったのか、それともその女子高がたいした高校ではなかったせいか、私はなんとか高校にもぐりこむことができた。
私は学校に何の期待もしていなかった。教師という人種が好きになれた試しはなかったし、学校行事も施設も楽しめたことはなかった。友人も遊び友だちに過ぎなかった。しかも
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