ぽえむ君−宝玉−/ぽえむ君
 
ぼくは詩人

何気ないものほど
大切なものが多い

今日もまた

朝の散歩をしていると
少女に出会いました

彼女の手の中には
小石が2つ
それを見ては物思いに耽る

どこにでもある小石

 この石はね
 ここで友だちと遊んだときに
 いっしょに拾ったときのもの

 でも転校しちゃった

 でね
 こっちの石はね
 もう1人の友だちと遊んだときに
 ここでいっしょに拾ったの

 でも病気で天国に行っちゃった

どこにでもある小石

小さい手の中で大切に包まれて

気持ちに言葉はいらない

明日もまた

言葉のない詩を作りたい
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