泡の葬列/はなびーる
 
蛙の学校では、生徒たちが歌声の大きさを測られている、太陽は
乾ききらない血の色に染まって、もう四角になってしまいたい、
夕焼けは蛙の先生を慰めることはできない、助けてください、の
叫びは、鳩たちの墜落音に掻き消される、泡、泡、泡、泡、泡、
泡、泡、嗚呼、泡にまみれ、鳩たちは濡れた羽を地面にへばりつ
かせ、二度と起立できない、命令が下ったところで。蛙の学校で
は、生徒たちが気をつけの角度を測られている、水槽では、泡、
泡、泡、泡、泡、泡、泡となって卵は孵ってみるのだけれど、ゼ
リーは力なく崩れ、卵たちはもうとっくに、赤黒く歪んでいる。
泡、泡、泡、泡、泡、泡、泡、泡、泡、泡、泡泡、泡、泡、泡、
泡、泡、泡、泡、泡、泡、泡、嗚呼、助けてください、泡、泡、
泡、泡、泡、泡、泡、泡、泡、泡、泡、泡泡、泡、泡、泡、泡、
泡、泡、泡泡泡、嗚呼、泡。
戻る   Point(3)