ワールド/山崎 風雅
 
 目の前に曲がった道が開けていた

 僕は曲がった道をゆっくり曲がる

 曲がって 曲がって

 まだ 曲がる

 そのうち

 そうかと気がついた

 僕は丸い円の道を歩き続けていたんだ

 それが分かったとき

 歩くのを止めた

 そして景色を見渡した

 そうか

 僕はこんな世界に住んでいるんだ

 ただ草花が風に吹かれて揺れていた




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