灰色の足跡(?)/信天翁
 
桜前線が卯月の空を渡りきると まもなく
         花吹雪は花筏となって
     西知多の海底に逝くのだろうか
   ひろがる四次元のさだめに竿さして

 混迷の露払い
       暗愁の息使い
             悔恨の咳払い

    猫背と帽子のかげをみつめながら
     わたしは ただ 歩きつづける
   見飽きたモノトナスなアベニューを
             千鳥のように


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