ぽえむ君−詩集−/ぽえむ君
ぼくは詩人
美しいものを感じる気持ちは
誰もが同じ
たとえ自分の世界が違っても
今日もまた
朝の散歩をしていると
歌人と数学者に出会いました
歌人は数学者に
短歌を数学で表すことができますか
と挑戦を試みました
数学者は少しだけ考えて
五七五 七七たした 三十一を
乗じてみれば 無限の言葉
と一首詠み上げました
きっと彼なら詩をも数学で表すことが
できるのだろう
彼が手に持っている数学の本が
詩集に見えた
気持ちに言葉はいらない
明日もまた
言葉のない詩を作りたい
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