現実/
凛
糸を引き千切って
逃げた先は
箱の中
私が生きられるのは
結局 制限された世界
幾千もの言葉を並べても
それは誰もが辿ってきた跡
あたしだけが
知っているものなんて
きっと一つも無い
でも自分の中のものは
人には伝わりにくい
そして伝えたところで
三分の一も受け取られないだろう
誰もが味わう感情と
この気持ちが同じものなのか
誰もが使う言葉の意味が
自分の表現したいものと同じなのか
小さな箱のなかなのに
そこは真実が何一つ分からない
溝の中・・・
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