星 ?/
木立 悟
今日も瞳に敗れつづける
残雪の上の土の機械
生まれたばかりの春のように冷たい
小さく静かに逝った星が
何も生まない姿をさらし
ひとつきりで浮かんでいる
次の宇宙がはじまる時まで
崖から世界をさかさまに見て
うねる波の空を得た
骨の文字や石の文字
誰にもわからない化粧のように
砂の上に在りつづけて
すべての星に微笑んでいた
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