渦/黒川排除 (oldsoup)
 
ようだった 渦はもはやずつうになっており日々の苦しみから解放されない様子をせせら笑うように描写していたのだった ずつうはいつのまにかふつうになり当たり前のようにへばりついてきた 時折ふつうはふううになり窓の無い部屋を雨と風によって脅かしていたがそれもまたふつうになっていた 最後にふつうはふつつになりふつつかなものが現れ出し透けた身体で崩壊した文字群の嘆きを訴えかけてきた その恐怖! 突然けたたましい警告音が鳴り響き わたしは目を覚ました 洗剤が床に散らばっていた 洗濯物は乱れたままかごに入っていた すべてがそのままだった と分かるまである程度の時間を要したが 洗濯の途中である事に気付いた そして よだれでいっぱいになった洗濯槽からずぶ濡れの身体を引き上げると かわりに洗剤と洗濯物をぶち込んだのだった
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